裏貼りステッカー:失敗例

ARTA テール

このブログで何度も紹介している裏貼りステッカー。ボディー表面をツルツルに保ったままステッカーを貼れるのが利点なんですが、うまく仕上げるにはコツが必要です。塗り方を誤るとヒドいことになったりも。そんな失敗例の紹介。
写真は京商カップファイナルを走ったARTA NSX 2004のテール部分です。裏から貼ったステッカーのまわりに、なにやら黒い線が。

アップにするとステッカーのふちがクッキリとわかります。このボディーを塗ってる時にあまりにも時間がなくて、半ばこうなるとわかっていながら手を抜いちゃったんですよ・・・
原因は蛍光オレンジの塗膜(アクリル絵の具)が薄かったこと、十分に乾燥を待たなかったこと、そして最後の裏打ちに使った黒のポリカスプレーを一気に吹きすぎたこと。

ボディーを光にかざして裏側から撮影してます。ステッカーのふちが、こんなにクッキリ。
アクリル塗料の上から溶剤のキツいポリカスプレーを吹くと、アクリルの塗膜が縮みます。平面なら問題無いんですが、ステッカーが貼ってあるとどうしても塗膜が薄くなるふちの部分がパックリ割れてしまう、と。
加えてアクリル塗料はエンジンカーの燃料で簡単に溶けてしまいます。塗膜が割れたところへ排ガスがかかると、隙間から染み込んだ燃料が塗膜を変色させます。
塗ってすぐはあんなにキレイだったボディーが、今ではこんな姿に。いくら時間が無いからって手を抜くもんじゃありませんね。